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「防災グッズ」ならオーナーも入居者もWin・Win 賃貸・長期入居者へのプレゼント

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イメージ/©︎kazoka30・123RF

賃貸経営では客にお礼を言うチャンスがない?

テナント・リテンション(入居者に長く住み続けてもらうための工夫や方策)も考えて、あるいは長く入居してくれていることへの純粋なお礼の気持ちから――入居者へプレゼントを贈る賃貸住宅オーナーがいる。とても素晴らしいことだ。

賃貸住宅経営は、顧客(入居者)に対し、お礼の言葉や気持ちを伝えるタイミングをほとんどもたない、あるいはそれをわざわざ作らなければ得られない、ある意味特殊な商売といっていい。その特殊性が、ときにオーナーをしてサービス事業者たる立場をも忘れさせてしまうことがある。

やがては、そのことがとんだ失敗を招くことも少なくないが、入居者へのお礼を考えることで、オーナーはそんなワナからも逃れられることになる。

入居2年、3年といった節目を選んで、感謝の心をかたちに表すことは、入居者に喜んでもらえるのみならず、オーナー自身にとっても実りある前向きなアクションといえるだろう。

防災グッズはWin・Winなプレゼント

そんなお礼の品に何を選んだらよいのか? ある“グッズ”を推薦したい。それは何か? 「防災グッズ」だ。

【参考記事】フェーズフリーとは――「普段」が「備え」になる防災のための新たな概念

突如起こる災害から、入居者の命や財産を守るための器具や道具をぜひオーナーから、彼ら・彼女らにプレゼントしてあげてほしい。これらは人が人に渡す贈り物として、もっとも愛情こもったかたちのものといえるかもしれない。

と、言いつつ――、コロリと都合のよい話になってしまうが、防災グッズを入居者へプレゼントすることは、実はオーナー自身のためでもある。入居者が自身の生命や財産を守れる手段がそこにあるということは、すなわちオーナーの資産たる物件の価値も守られやすいことになるからだ。あからさまには、物件内で災害による死者が出たり(事故物件化)、物件が火災に遭ったりするのを避けられる可能性が、防災グッズによって高まることになる。

つまり、入居者とオーナーが双方Win・Winをゲットできるという意味で、防災グッズはベストな贈り物だ。以下、そのうちのおススメ5つを紹介していこう。

1.非常用照明器具


電池式ランタン/©︎phanasitti・123RF

電池式のランタンなど、非常用の照明器具があると、災害などによって停電が起きた際、入居者は“あるもの”の使用を避けることができる。あるものとは? それは「ロウソク」だ。このことは火災を防止するうえで大変意味が大きい。

古い時代、停電といえばロウソクの出番だったことを覚えている世代のオーナーも、まだ少なからずいるだろう。しかし、いまはロウソクの扱いに慣れない人が多い時代だ。ロウソクは危ない。非常用照明器具は、入居者の命をロウソクによる火災から守るとともに、オーナーの財産もしっかりと守ってくれる。

2. 家具転倒防止器具


イメージ/©︎thsk1344・123RF

地震による死亡原因の多くを占めているのが、倒壊した建物や倒れた家具の下敷きになっての圧死、窒息死だ。1995年の阪神・淡路大震災では、亡くなった方全体の約8割にものぼるといわれている。

このうち、家具の転倒による悲劇をなるべく避けるために役立つのが、さまざまな家具転倒防止器具だ。特にワンルームや1Kといった賃貸にありがちな狭い部屋では、タンスや本棚など重い家具のそばで寝ている入居者も多い。彼ら・彼女らの命や身体を守るため、このグッズが果たしてくれる役割はとても大きい。

なお、どんな形状・種類の器具を選ぶのかについては、入居者と相談、置いている家具に合わせて適当なものを選択するのがよいだろう。

次ページ ▶︎ | その他のWin・Winな防災グッズは?

3.非常用簡易トイレ


出典/アマゾン 【Amazon限定ブランド】Nico (ニコ) 非常用 防災用トイレ 凝固剤 10回分付 31×30×35cm 耐荷重120kg 日本製 R-66 ブルー

大きな地震をはじめ災害のあと、断水や排水管の破損などでトイレが使えなくなった際に役立つのが非常用簡易トイレだ。便器に設置して使うものや、臨時の便器を組み立てられるものなどいくつか種類がある。

なお、大規模な地震のあとは、たとえ断水していなくとも、さらには汚物を流せるだけの水が確保できているとしても、トイレの使用は一時中止とするのが集合住宅等での基本だ。なぜなら、排水管が破損していた場合、建物の内部で汚水の漏れや逆流が起きる可能性があるからだ。点検・確認が完了するまで、使用は待たなければならない。

4.消火器・消火グッズ


出典/アマゾン キッチン消火スプレー2本 オリジナル赤ホルダー付き

いきなり両手で抱えるくらいの大きな消火器を贈られても、ほとんどの入居者は困るだろう。だが、キッチンでの使用などを想定した小型のものであれば、プレゼントとしても適当だ。物件の広さなどを考えた上でチョイスしたい。

よくある真っ赤な外観を避け、落ち着いた色でデザインされた小型の消火器や、もっと小さな「エアゾール式簡易消火具」、消火後の掃除が楽なタイプの薬剤を使用しているものなど、さまざまな種類がある。

5.ホイッスル


ホイッスル/©︎sashkin7・123RF

突然、小さなホイッスル(笛)1個だけをプレゼント……では、差し上げる方ももらう方も何やら微妙だ。そこで、ほかの防災グッズにプラスしてこれも渡すとよい。

ところで、なぜホイッスルなのか? ホイッスルは、特に単身者が賃貸住宅内で大きな地震に遭った際、ひょっとすると命が助かるカギになるかもしれないとても重要なものだからだ。

なぜか? それは家族が一緒に暮らす一戸建て住宅が地震で倒れた場合を想像すればよく分かる。その際、家族の誰かが家の中に閉じ込められていても、周りに家族がいれば、「おじいちゃんがいない」「子どもが出てこない」と、事態をすぐに察知できるのだ。

一方、アパートなどが倒壊して一人暮らしの入居者が中に閉じ込められた場合はどうなるだろう? 閉じ込められた本人自ら「発信」してもらわないと、周りはなかなかそのことに気付けない。なので、賃貸住宅の入居者が防災グッズとしてホイッスルを所持していることは、実はとても大事なことなのだ。ホイッスルがあれば、助けを求める声は枯れても、息さえ吹き込めば周りに音を響かせることができる。寝床から手の届く範囲にぜひ置いてもらおう。

なお、ホイッスルの中には、災害向けにより大きな音が出せたり、ライトなどが付いたりした高機能・多機能型のやや高価なものもある。そうした品物ならば、単品でのプレゼントも「微妙」な感じにはならないだろう。

以上、おススメ5種類を全部プレゼントはもちろん喜ばれるに違いないし、選ぶ品物によってはそれほど多額にもならないはずだ。

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この記事を書いた人

編集者・ライター

賃貸住宅に住む人、賃貸住宅を経営するオーナー、どちらの視点にも立ちながら、それぞれの幸せを考える研究室

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